2017/07/14

for better or worse

for better or worse
豊田市美術館
2017年7月15日(土)-9月24日(日)

「豊田市で個展があるのか~」
最初はそんな程度の知識でいたけれど、日を追うごとにどうやら尋常じゃない様子が伝わってきた。奈良さんが小出しにする情報で、あんな作品やこんな作品が海を越えて大集結するらしいと知り、呑気に構えてはいられなくなってきたのだった。
これはまずい・・・(何がまずいのかよくわかんないけど、とにかくやばいことになるとようやく察知した)奈良さん自らの情報だし信憑性は高い。だとしたらこの展覧会はとんでもなくないか?

いやしかし、なぜこんなにすごい展覧会が東京ではなく豊田で??というのが素朴な疑問だった。
引く手あまたな奈良さんの展覧会には色々と大人の事情がつきまとうのだと思うけど、一介のファンにとって理由なんてどうでもよかった。日本国内で大規模な展覧会が見られる。それだけで充分にセンセーショナルでハッピーな出来事だった。

内覧会のご案内をいただいたものの、当初はできるだけ人の少なそうな平日にでもゆっくりと鑑賞するつもりで考えていた。
いざ会期が近くなり作品展示が始まると(奈良さんがその様子をTwitterやInstagramで公開していた)、いてもたってもいられなくなり、これはぼんやりしていたら感想やレビューがじゃんじゃん目に入ってきて、己の眼で見て感じる貴重な体験が薄れてしまう!!!と焦燥感でいっぱいになってきた。
とはいえ、実は3連休にはすでに予定が入っていたので、その予定とどう折り合いをつけるかが一番の悩みどころで、直前まで悶々と葛藤していた。
そんなジェットコースター的プロセスを経て、内覧会に行くことを決意したのはけっきょく会期初日のほんの数日前・・・しかも新幹線のチケットは乗車直前に駅で買うというスリル満点の行き当たりばったり。3連休前で安易に仕事を休めるわけもなく、もちろん午前中は職場へも行きましたよ。

豊田市美術館は過去に2度ほど訪れたことのある、個人的には思い出深い美術館。
なぜかいつも暑い時期で、木陰の無い道のりを美術館へ向かいひたすら歩いていたことと、美術館の手前にあるうなぎ屋さんが素敵だな~と思っていた記憶が心のツートップ。この日も太陽がぎらぎらでとても蒸し暑かった。晴れ男さんバンザイ!
過去の記憶を思い出しつつ歩いていると、美術館の手前でようやく展覧会のポスターが出てきたりして、高まる!!!

館内は沢山の来場者。平日侮りがたし!
内覧会前にはセレモニーがあり、色々な方々のご紹介やらご挨拶やら。長い・・・(シッ!!)
けど、フロアに人が多すぎて何も見えず。最後に奈良さんのスピーチもあったけど、頭の先っちょ1ミリすらも見えなかった。でも幸いスピーカーが目に前にあり、お言葉自体はきちんと聞き取ることができて助かった。
奈良さんはスピーチで主に、世界中に飛び立っている作品たちを本展覧会のためにお借りするご苦労(オーナーさんのご意向、輸送、品質管理等)をお話しされていましたが、その中でもとても印象的だったのが、「上の階にリーゼントの作品があるのですが(※『Blankey』と思われます)、オーナー(※海外)は自宅にこの作品を飾っていて、毎日眺めて自分自身のように感じていたらしく、作品を貸し出すと自分自身がいなくなるみたいで嫌だと言って貸し出しに承諾してくれなかったんです。でも、(Blankeyの取り扱い)ギャラリーにはまだ自分の作品ストックがいくつかあったので、ギャラリーのスタッフが作品のストックをいくつかそのオーナーに見せて、どれか気に入るのはありますか?と聞いたら、これというのがあったので、では作品(Blankey)を借りている間、その作品を代わりに貸し出しますがどうでしょうか。と交渉をしたら、オーナーは作品(Blankey)を貸し出すことを了承してくれたんです。」というエピソード。スピーチを静聴していた来場者はどよめいたし私も泣いたよね。
今回の顕著な例も含め、作品を快く貸し出ししてくださるオーナーの方々には、いつも本当に心から感謝しています。また、そのためにクーリエという職業の方が存在することも、美術館のスタッフの方がきっちり作品の品質チェックをされていることも奈良さんのお話しから知ることができました。そして、それらの重要なハブとして奔走されているはまちゃんにも、心の中で深く頭を下げるのでした。

いよいよ内覧会がオープンするわけですが、いまここにいるお客さんが展示室に集中したら作品なんか1ミリも見れん!と判断し、先に美術館の外観チェックやミュージアムショップのチェックなどをして焦らします。このときミュージアムショップでブルータスのナラカミ特集号とアサヒグラフの平積みを発見して、おおお!と心の中でどよめく。これ完売したんじゃなかったでしたっけ。

そして満を持して展示室に足を踏み入れるのですが、ここでOMGなミステイク!
イントロダクションの挨拶文パネルを読んだあと、左に回った・・・最初に目に飛び込んで出てきたのは『Light My Fire』で、いきなりこう来たか~とそのインパクトにおののき感動し、横浜のSUPER FLAT以来の再会にしみじみとしていると、なんとそこは最後の展示室で私は逆回りに進んでしまっていたのでした。
「そういえば最初の展示室はレコード部屋って言ってたよね」と言われたけど、ごめんそれ全く知らなかった。失格、ふりだしに戻る。
もとい右回り。
最初の展示室はレコード部屋で、右手の壁一面にカラフルなレコードジャケットの数々が展示されています。これ全て奈良さんの私物。
左手はテーブルの上に雑貨や本など、こちらも奈良さんの私物で秩序よく並べられています。
この展示室はいわゆる作家としての奈良さんの原点みたいなスペースなのかなあ。

展示室をゆっくり進んで行くと、初めて実物を見る作品や、過去に見たことのある作品との再会、制作工程を見てきた作品など、さまざまな思い入れとともに胸がいっぱいになる。
「制作工程を見てきた作品」というのは、今みたいに動画配信が容易でなかった頃に、作業工程を奈良さん自身が数時間おきにデジカメで撮影して公開してくださっていたのです。それを我々は、「ライブペインティング」と呼んでいたんですね。まさに作品の完成する瞬間にPC画面を通じて私たちは立ち会うことができていたのです。当時も思っていたけどやっぱりすごいことだ。

「分かる人にだけ分かればいい」と、奈良さんはよく言います。
そういう意味ではきっと私は、分かってない人なのだろうけど、それでも初めて奈良さんの作品と出会ったときの衝撃は一生忘れないし、いつかはそういった感情をうまく説明できるようになりたいと思う。(そもそもそう思って始めたのがHAPPY HOURだった)
理解できないものを無理して分かろうとすると絶対に何かが歪んでくる。分かったふりをしたって必ずばれる。奈良さんには全てお見通しだ。
ありのまま、奈良さんの作品と向き合い、何かを感じる。いまはそれで充分なのだと思う。そう、まだ修行中インプログレス。

だからとんちんかんなことを書いていても、もうしばらく見逃してください・・・

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2014/04/16

トークイベント:森本美絵×奈良美智「出会い、それから…」

トークイベント:森本美絵×奈良美智「出会い、それから…」
日時:2014/4/11
会場:IMA CONCEPT STORE

オープニングレセプションを含めイベントに参加するのは本当に久しぶりで、そんな鈍ったわたしが現当日の様子を語るなんてとても躊躇われるのですが、貴重な体験を一過性の出来事で終わらせたくないのでがんばって書いてみます。
ご本人の意思と異なる理解やわたしの記憶ちがいのところもたくさんあるかもしれませんが、そこは『参加者の主観によるメモ的なもの』ということでご容赦いただけましたら幸いです。

そんなわけで、ちょー久しぶりに奈良さんのトークイベントに参加してきました。
わたしのイベント参加もさることながら、奈良さんが参加される首都圏イベントは、2年前の横浜美術館でのスライドトーク以来では!?と思っていたけど、ちゃんと調べてみたら1年前の中学生円山のトークイベントがありました・・・自分が参加していないから記憶から抜けていた!(こういうときにhhlって便利だなあ)


奈良さんのお話しを聞くのも楽しみですが、森本美絵さんのお話しを聞くのもたのしみ。
10年以上のお付き合いになる仲良しのお二人ですが、恐らく公の場でトークされるのは初めてではないでしょうか?
こういう、仲良しの人同士が大勢の客様の前でどんな会話を繰り広げてくださるのか、めちゃめちゃ内輪っぽいお喋りになるのかそれとも形式ばった対談になるのか、そんな下世話な部分も非常に興味深いところです。

19時少し前に会場であるAXISビルに到着すると、まずエレベーターを探して迷う。。
AXISに来るのは初めてではないけど、地下しか行ったことがなかったので、ビル全体の構成がよく分かっていませんでした。
とりあえず外苑通りからB1に降りてエレベーターを探したら、見当たらない・・・あれ??
しかたないので再度1Fに上がり、ビルをぐるっと半周したところでほっそいエレベーターを発見!
エレベーターで3Fに上がると、IMA Concept Storeはありました。
すでにたくさんのお客様で店内は静かな熱気に包まれている様子。
開演時間も迫っていたので店内を見ることはできず、いそいそと受付を済ませサービスのドリンクをいただいたら座席へ。
前方には低めのステージがあり、ステージ背面にはプロジェクター用の白いスクリーンが用意されていました。

19時少しすぎたところで、森本さんと奈良さんがご入場。
ちょっとマイクの音が小さいかな?と思いましたが、音声は抑えめのほうが神経を集中して耳を傾けられるかもしれません。

まずはじめに、お二人の出会いを奈良さん自らご紹介くださいます。
2001年に横浜美術館で予定されている大規模個展『I Don't Mind, If You Forget Me.』にむけて奈良さんは、長らくアトリエを構えていたドイツのケルンから2000年に日本へ帰国されます。
その個展の記録をする写真家さんを探していたところ、写真家のホンマタカシさんのところを離れたばかりの適任者がいると紹介されたのが森本さんだったそうです。
ただ、お二人はそれよりも前の1999年冬に、ホンマさん主催の『おでんの会』ですでに面識があったそうです。

展覧会のある2001年7月にむけて奈良さんは作品制作を開始します。
奈良さんから森本さんへ記録写真を森本さんにお願いすべく電話をかけ、搬入期日の6月までの約半年間、森本さんはせっせと奈良さんのアトリエや横浜美術館へ足を運んだそうです。

ここでスライド投影。
森本さんが出版された写真集『STUDIO PORTRAIT 奈良美智の製作風景』からいつくかのカット。

奈良さん「森本がどんな写真を撮るのか全然わからなかったけど、写真の出来にすごく満足している。」
森本さん「写真集の出版とか展示(TKGY at lammfromm/2003年)は全然考えていなかった。写真集の出版はちょっと揉めたけど、最終的に出した。」
奈良さん「でもあの写真集は英語版が出版されたのでよかった。海外のギャラリストに対して、自分がどのように制作しているのかその工程を知ってもらえたのがよかった。」
森本さん「絵画というと、自分が油絵を専攻していた当時の梅原龍三郎で知識が止まっていて、絵画はその梅原龍三郎さんの延長線だった。でも2001年の奈良さんの個展の同時期には横浜トリエンナーレや村上隆さんの大規模個展(召喚するかドアを開けるか回復するか全滅するか/東京都現代美術館)もあって、それらを見ているうちに自然に現代美術も受け入れることができた。それによりアート系の仕事も増えていきました。」
奈良さん「どんどん遠い人になっていったな~。でもいまでもすごくラクな相手なんだけど。」
森本さん「でも仕事の依頼者は撮り手を変えて撮影したいと思うので、意外と同じジャンルのものを撮り続けることはないですね。」

ここでスライド投影。
森本さんが出版された、動物、植物などの写真をいくつか。

森本さん「どうしても写真のどこかにギャグぽいものを求めてしまうんですよね。」
奈良さん「森本の写真は四畳半的な構図がいいんだよね。画面が四分割できるような構図が気持ちいい。真ん中にばしっと写っている写真はちょっとコマーシャルぽくて好きじゃないなあ。全体の色が広がる中に、目立たないように何かが存在しているのがいい。」
奈良さん「森本は想像力(creativity)がある。僕にも色々とアドバイスくれるんです。」

ここでスライド投影。

森本さんが資生堂ギャラリーで展示された写真をいくつか。(夢の饗宴 歴史を彩るメニュー×現代のアーティストたち/2008年)
森本さん「このときは先にテーマを決めて撮影しています。」

家族写真をいくつか。(2009年のSingle Pluralかな?)
森本さん「15年間撮りためたものです。自分の展覧会で叙情的な部分を出す必要はないじゃないかと考えていました。これは66や67で撮影したものを、展示のレイアウトを考え仕上がりのサイズにあわせてひとつひとつを手作業で印画紙に焼き付けています。その後、おばあちゃんは亡くなりましたが、でもそういった出来事も叙情的には表現していません。」

四国をまわって撮影されたモノクロ写真をいくつか。
森本さんの卒業制作(1997年)だそうです。

森本さん「スイスのレジデンスに行くことになって、66だとフィルムの在庫がいつか切れて入手困難だったらどうしようと考えて、じゃあ35mmのカメラにしようということになってライカにすることにしました。」

ライカでならし撮影をされたという風景写真をいくつか。

森本さん「カメラが変わると人格が変わります。カメラの適正というのがあるので、カメラが撮りたいと思うものを撮ります。66からライカに変えて悩んでいますが、奈良さんはそういうところは一貫していますか?」
奈良さん「してる。」
森本さん「彫刻は絵画の延長線上にあるものですか?」
奈良さん「僕が初めに制作した彫刻は木彫なんだけど、素材が木という日常的にあるものだから抵抗なく制作できた。横浜美術館では人工素材(FRPなど)を使ったりしたので、克服する必要があった。」
森本さん「道具や素材に親和性がありますか?」
奈良さん「慣れてない素材や道具だとしても、その慣れを克服するのが楽しい。」
森本さん「私はロケハンしないんですよね。ロケハンしても本番で最善の状態が再現できるとは限らないから意味が無い。だったら当日、最善の状態を探すほうがいい。」
奈良さん「僕が下描きをしないのと同じことかも。下描きでいいものができたら、そこで終わっちゃう。」

ここでスライド投影。
奈良さんの写真をいくつか。
小学校の卒業式の集合写真、5歳ぐらいの奈良少年が玄関に立つ写真、家族写真、杉戸さんのアトリエ、そのほか昔の写真など。

このあたりで後半質疑応答タイムに入ります。

Q「わくわくするのはどんなときですか?」
森本さん「感情はあまり関係ない。どんなに悲しいときに撮影した写真も、どんなに嬉しいときに撮影した写真も、プリントしするとそこには被写体そのものが存在するだけで、撮影者の感情は投影されていないような気がします。」

奈良さんは、こちらのお話を熱く語ってくださいました。
とても文字にできませんので、割愛させていただきます・・・

Q「いい写真とはどんな写真ですか?」
森本さん「写真に悪い写真はないと思います。」
奈良さん「ドキュメンタリーかなあ。」

※ここで奈良さんがPCから、「NO JAPS WANTED」と書かれている写真や、日本人の移民が強制収容に送られるスナップ写真を多数見せてくださいます。

奈良さん「こういう歴史の証明になる写真がいい写真だと思う。本当は悲しい情景なのに、悲しい写真に見えない。もしかして自分が長く外国生活をしていたから、客観的に見れているのかもしれない。」

だんだん残り時間も少なくなってきたところで、今後の予定をお伺いしつつ最後の質問!

Q「影響を受けた作品や人はありますか?」
森本さん「実は私は昔から漫画がすごく好きで、構図は漫画のコマ割りから影響を受けているのかもしれません。」
奈良さん「高校生のときに夜行列車で日本武道館までNeil Youngのライブを見に来たんだけど、いつもスピーカーから流れていた声が、米粒みたいに小さいけど自分の目の前に本人がいて口をぱくぱくさせている声が聞こえて、体中がしびれるくらいに感動した・・・美術ではないんだけど。」

そんな感じで終演時間を迎えて、無事にトークショウは終了しました。
全体的な客層はどうだったんだろう?男性もわりと多くいらしていたのと、土地柄のせいか年齢層はわりと高めで落ち着いた雰囲気でした。
そして、わたしはここしばらく写真についてあれこれ考えていたのですが、今回のお話しを聞いて悶々としていたことがちょっと払拭できたような気がします。
撮影時の感情と関係なく、写真はあくまで切り取られた瞬間の破片にすぎなくて、そこには撮影者の感情は何も投影されていないのかもしれません。
そこに鑑賞者が自身の心理状態を重ねて楽しむのが写真なのかな?と思いつつも、でも何かしらの感情が無いとシャッターを切るという衝動というのは生まれないような気もするのだけれど、そこ(撮影者の感情)を想像して楽しむのが写真なのかなあ、とか。
もちろん、鑑賞者の主観に委ねられるのは写真に限ったことではありませんが、写真は"目"を通していることもあり、そのほかのジャンルに比べるとよりリアルに撮り手を感じるような気がします。

でも森本さんが何度もおっしゃっていた、「カメラはもともとパーソナルなものを撮る装置。プライベートなものやパーソナルなものを撮る」というのが写真の原点なんだろうなあ。
奈良さんがよく、「人に見せることを意識して絵を描いていない」ということとも共通するかも。
とはいえ、写真でも絵画でも、パーソナルなものを公開するからこそ鑑賞者はそれを見るのが楽しいのかしら??などなど、いつまでも考えは尽きないのでした・・・。

(し、締まらない・・・)

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2013/11/06

あいちトリエンナーレのこと(メモ的な)

いろいろ書きたいことはたくさんあるのに、まとまった時間がとれなくて全然メモれてない。。
でももう細切れでいいからメモっとくことにした!

最終日に駆け足で廻った者が声を大にしては言えないですけど、でも駆け足それも日帰りで行っても、「行ってよかった~~!;;」と魂の底から思える内容でした。
言い方を変えると、「行かなかったら何年も後悔を引きずっていた」かもしれません。WE-LOW HOUSEにおいては、久々に奈良さんの本質を見たーー!って感じ。
同じ小屋系でもYNGのときとよりも空間の深みが増したというか、包容力が強くなっていた。
で、わたしがいちばん目を引いたのはライティング!
窓ガラスを牛乳箱で覆って、で!ちょっと隙間を作って光をとっているのが感動的だった!
室内の電球もよかったけど、あの外の光をちょびっと入れてる感じがわたしは好きだったなあ。
倉庫だと拡張性も広がっておもしろいけど、狭い空間を変身させた”ぽとふ”もかなり居心地よかったな。←狭いとこ好き

それにしてもコシバ食堂はこれから活動しないのかな~~
コシバカレーはまろやかで美味しかった!写真は撮れないから絵を描いてみた。(薄い・・・)
Curry

実はまだ中日新聞の件はよく見ていなくて、きちんとしたコメントはできないのですが、残念な意見があると聞いて驚いています。
確かにオペレーション面では、案内図や情報開示がもう少し・・・という印象はありましたが、でもそれらをカバーするぐらいボランティアさん(らしき人々)のフォローがよくて、プラスマイナスでプラスにできちゃうくらいでした。
自分が名古屋びいきだから良いほうに感じたのかもしれないけど、横浜トリエンナーレよりも何倍もおもしろかった。。。(小声)

+++++
やっぱり文章を書かないと書けなくなりますね。
もともとだめな感じだったけど、さらにだめになっている気がする。

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2012/08/28

奈良美智×田中茉裕ミニライブ-2012/8/27

奈良美智×田中茉裕ミニライブ
日時:2012年8月27日(月)20:00~ 
会場:横浜美術館「奈良美智展」展示室内

奈良さんがお気に入りの曲として何度もTwitterで紹介され、7/31にオンエアされたラジオ番組、FMサウンド★クルーズでもリクエスト曲の1曲としてセレクトされるなどすっかりおなじみになった『小さなリンジー』の田中茉裕さん。
今回、そんな奈良さんのラブコールにこたえるように、横浜美術館で夢のコラボレーション企画が実現しました。

入場できる観客は応募制の抽選で決まります。
緊急発表されて締切日まで非常に短い募集期間でしたが、倍率は13倍もあったそう。
当日はそんな大多数の中からラッキーにも招待枠に入ることのできたかたがたが、夜の美術館に集います。

夜の美術館というだけでもけっこうドキドキワクワク。噴水のライトアップもきれい~
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正面入り口からこっそりWhite Ghostちゃんを覗いて見たり。。。くくく
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この日は恐らくイベントがあるためにこんな遅い時間(19時半ぐらい)でも明かりが点いているのですよね?
もしいつも点いているならそれはそれで素敵!
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全ての光と影が美しくてしばしロマンチックな気分にひたっていると開場の時間になりました。
カフェ小倉山のガラス扉から入場し、受付を済ませます。そしてお客様はカフェの椅子でしばらく待機。

、、、とここで奈良さんもご来場!
ガラス扉付近にいた蛾(中くらいサイズ)に美術館の女性スタッフが狼狽しているのをふと目にすると、素手で蛾をむんずと掴んで外に放す奈良さん・・・こういうのちょっと素敵ですね♡

学芸員の木村さん(ミーのTシャツをお召しになっていました!)がお客様向けに注意点をいくつかご案内。
その後、スタッフの誘導にしたがって、ぞろぞろと並んで会場へと向かいます。
いったいどこの展示室が会場なんだろう?と思いながら列の後に着いていくと、最後の展示室へ案内されました。
『夜まで待てない』『春少女』『Cosmic Eyes(Unfinished)』が展示されている、あのお部屋です。

うわー!ここ?!と言いつつ、どのお部屋でもびっくりですけど。。

展示室からはベンチがどかされていて、床には座布団がたくさん並べられていました。
そして『夜まで待てない』の前には、グランドピアノがセッティングされています。(やや左寄りにピアノを置いて、作品が丸隠れにならないように配慮されています。)
めいめいが好きな座布団に座り、開演を心待ちにしていると・・・なんと、奈良さんがお客様の前で前説的なことを始められました。もちろんアドリブです!

奈良:(整然と並べられた座布団を指して)みんなもっとぐしゃぐしゃに座ったらいいのに~(と言いながら、座布団の配置をちょこちょこといじる・・・)

奈良:今日は、13倍だったそうですよ~
観客:(へぇぇ~~)
奈良:この中に、田中茉裕さんを前から知っていた人はどのくらいいますか?
観客:(3-4人ほどが挙手)
奈良:じゃあ、初めての人は?
観客:(概ね挙手)
奈良:僕も初めて(笑)
観客:(笑)
奈良:みなさん、関東ですか?関東以外の人はいますか?
観客:(「京都からです」という女性がお1人)
奈良:じゃあ、他はみんな関東ですか?僕も関東です(笑)

奈良:今までいろんな人にやってもらったけど、イースタンユースの吉野君のソロプロジェクトとかタテタカコさんとか。でもこういうきちんとしたのは初めてで・・・
ちなみに、青森(青森県立美術館の個展10/6~)では、HEAT WAVEの山口洋さんと細海魚さんと何かやります。
あと十和田(十和田市現代美術館の個展9/22~)では、もうポピュラーはいいかなと思って津軽三味線をやるつもりです。僕も三味線を弾くかもしれません(笑)

展示室で作品に囲まれて奈良さんのMCをたのしむ、、、なんて贅沢なひととき!と、その場にいた全員が幸せに満ちていたにちがいないです。

20時をちょっと過ぎた頃、田中茉裕さんが盛大な拍手に迎えられてのご登場です。
まっすぐなロングヘアーで黒のミニワンピに身を包んだ茉裕さんは、すこし恥ずかしそうにお辞儀。
まだすこし幼さの残る女の子でしたが、ピアノの前に腰かけるととたんに表情が変わり、プロの歌手としての凛々しさを見せます。
ふっとタイミングをつかむと踊るように指を鍵盤に走らせ美しいメロディが奏でられ始められました。

1曲目:小さなリンジー
2曲目:それなりに

MC:ある日、学校をさぼって10時間ぐらい公園にいて、、、次は、そのときに作った曲です。

3曲目:秋風
4曲目:??(ごめんなさいタイトルわかりません・・・)

MC:奈良さんがラジオに出演されたのを聴いたのですが、「自分と向き合って作った歌」と言ってもらえてとてもうれしい。次の曲は、そんなふうに自分と向き合って作った新曲です。

5曲目:この風は愛の風
6曲目:わかっているよ

以上の6曲で終了でしたが、その後もお客様のアンコールに応えて茉裕さんが再度ご登場。

アンコール:5月の太陽

全7曲を披露してくださった茉裕さんの歌声は展示室のみならず、美術館中に響き渡り館内には音符がたくさんあふれていたことと思います。
心の底から感情をこめて歌う茉裕さんは、なんだか奈良さんの作品に出てきそうな雰囲気の女の子でした。

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真夏の夜の夢のような時間をたのしませていただき、帰りにはCDを購入。
この日のライブは収録されて、9月6日(木)18~19時のNHK横浜放送局FMサウンド★クルーズで放送される予定だそうです。
オンエアもすごくたのしみです!

茉裕さんの今後のスケジュールはオフィシャルサイトでも案内が出ていますので、機会がありましたらぜひライブへ足を運んでみてください。

★田中茉裕 オフィシャルウェブサイト
http://tanakamahiro.jp/

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2012/05/19

開館10周年記念展 庭をめぐれば

開館10周年記念展 庭をめぐれば
会期:2012/4/21-8/31
会場:ヴァンジ彫刻庭園美術館

Vanzi10th

ヴァンジ彫刻庭園美術館は静岡県にある、わたしの大好きな美術館のひとつです。
地方の美術館と侮るなかれ、美術館のあるクレマチスの丘は、洗練された隠れ家的名所で、手入れの行き届いたすばらしい庭園を散策しつつ自然と触れ合いながら穏やかな気分で1日過ごせる素敵な場所なのです。

この時期は草花にとって(人にとっても)最も適した気候、そこに素敵な展覧会が催されていたら行かない手はありません!
GW明けの週末に、東名高速を(安全運転で)ぶっとばして行ってまいりました~~~

今年、ヴァンジ彫刻庭園美術館は今年の4月で開館10周年とのこと。
現地に到着すると、こんなすてきなボードがありました!渡邉良重さんのデザインです。
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このポスターは美術館の入り口でいただくこともできました!

敷地内にはお花屋さんもあり、さまざまな品種のクレマチスを取り扱っています。
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鉢植えの大きさはさまざまで、↑このサイズはだいたい2,000円ぐらいですけど、1,000円以下の苗木もたくさん取り扱っています。
いまわたしのうちにあるクレマチスも何年か前にこちらのお花屋さんで購入したのですが、たいした手入れをしなくてもぐんぐん成長して毎年かわいい花を咲かせてくれています♡

お花屋さんのほかには、ミュージアムショップ、レストランも充実しています。
日差しの強い日でも、お花屋さんの前の見事な藤棚が涼しい日陰を作ってくれます。(ここに喫煙所もあるよ!)
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園内はとにかくグリーンまみれ。それもみなセンスがよいのでうっとりです。
寄せ植えの白いクレマチスも可憐でかわいい~
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ばらもたくさん植えられていますが、この日はまだすこしの品種しか咲いていませんでした。
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もうすこし経つときっとばらもたくさん咲いて、また違った表情のお庭になるのだろうなあと思います。
5月下旬~6月上旬にはばらをフィーチャーした催しもたくさん企画されているようです。

わたしの大好きなタイツリソウ(ケマンソウ)もはっけん!
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このタイツリソウの種か株が欲しいのですけど、なかなか売っているところを見つけられず。
どなたかご存知かたおしらせくださ~~い!

はっ!!
ついつい、、、お庭のお話しばかりですね。
ヴァンジ彫刻庭園美術館は、屋内外にジュリアーノ・ヴァンジの彫刻作品を常設展示しています。
このヴァンジの彫刻とあわせて、今回の企画展『開館10周年記念展 庭をめぐれば』を鑑賞することができます。
展示室では作品の撮影をされているかたがけっこういらしたので、監視係のかたにお尋ねしてみたところ、「フラッシュを使わなければ撮影してもよいですよ。」とのことでした!
でも、これから行かれるかたのお楽しみをうばってはいけないので、こちらのblogでは作品写真の掲載を控えさせていただきます。。
奈良さんの作品は2点展示されています。
奈良さん以外にも奈良さんと親交の深い、杉戸洋さんや村瀬恭子さんの作品も展示されています。
広いスペースならではのおもしろい展示構成は必見かも。
特に、廊下に展示された村瀬さんの作品は素敵だったな~~

写真は掲載しませんと言いつつ、いちまいだけ。。
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こちらは、屋外に展示されていた竹川宣彰さんのバードハウスです。こんなかわいいお家があったら鳥さんもうれしいよね~

そして再びクレマチスの丘の見どころご紹介です。
こちらはヴァンジでもわたしが2番目にお気に入りの場所。空に高くそびえる高圧線を下から眺めます~♪
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お庭には睡蓮のうかぶ池もあるよ~ 中にはおたまじゃくしもたくさんいたよ~
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そーしーてー!
ここが1番のお気に入りの吊り橋。
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ここは正確には園外で、ヴァンジ彫刻庭園美術館とすこし離れた場所にあるビュフェ美術館を結ぶ遊歩道なのです。
両園はバスでの移動もできるのですが、小川の流れる林の中を散策しながら移動するのはとても楽しいのです。
いまはビュフェ美術館が閉館中なので美術館の中には入れませんが、同じ敷地内にある井上靖文学館は開館中ですのでお時間ありましたらぜひどうぞ!
ちなみ、ヴァンジ彫刻庭園美術館とビュフェ美術館行き来できる巡回バスは、ビュフェ美術館の閉館中は運休ですのでご注意ください。

そんな感じでクレマチスの丘は大人でも1日遊べる素敵なところなのです。(大人は吊り橋でよろこばないのかな・・・)
この日はあいにく雨雲につきまとわれてしまい、晴れ間の隙に小雨が降ったり止んだりという微妙な空模様で残念ながら富士山を見ることができませんでしたが、晴れた日には富士山がとてもきれいに見えるのも最高のexperienceです。
帰りは海のほうまで行き、堤防の釣り人を冷やかしたりぶらぶらお散歩。
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もちろんお魚も買いました~~
山があって海があって気候もよくて最高!

クレマチスの丘へ電車で行かれるのでしたら、JR三島駅から無料のシャトルバスも出ています。
交通アクセス情報は↓こちら。
http://www.clematis-no-oka.co.jp/access/index.html

ぜひぜひみなさまお出かけください。
わたしも会期中にもう一度行きたいな~と思っています。
おまけ↓今回のお出かけのお供♪
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2011/11/05

2011年11月5日(土)-奈良美智講演会

「愛知県立芸術大学 芸術祭」展関連イベント
奈良美智講演会
日時:2011年11月5日(土)14:00~ 
会場:愛知県立芸術大学 新講義棟

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当日はあいにくの雨模様でしたが奈良さんの講演開始前にはたくさんのかたが列を作っていました。

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写真は入場まちのようすです。
トークの内容を大雑把にまとめてみますね。

定員は200名とのことでしたが会場内は立ち見もあり大盛況。
奈良さんの恩師であり、奈良さんのTweetでもよく登場される櫃田伸也先生もお見えでした。
14時開始の予定がすこしおして、14時15分頃からのスタート。
開場してからみなさんが着席する間、会場内に設置されたスクリーンでは奈良さんが撮影されたと思われる画像たちがランダムにスライドショーされていました。
BGMも奈良さんのセレクション。

奈良さんが入場されて、まずは軽くkizunaworldに提供したスライドショーから。
また見たい! or kizunaworldをご存知ないかたはこちらからどうぞ→ http://kizunaworld.org/japanese/index.html

続いてアニメーション上映。
展示作品内やトークショウなどで何度か公開されていますが、アメリカのプロジェクトで制作されたアニメーションです。
オリジナルは無音ですが、奈良さんはご自身で選ばれたタテタカコさんの『ワスレナグサ』を流しながら。。
奈良さんは「このプロジェクトはちょっと重いテーマなんだけど・・・」とおっしゃっていましたが、プロジェクトの詳細についてはこちらで→ http://www.nestfoundation.org/film/(以前はドネーションなグッズなんかもあったんですけどいまはありません。。)

そして、愛知県芸は奈良さんの母校ということもあり「僕が君たちだった頃の作品を見せます・・・」と、学生時代の作品を解説つきで。
奈良さん「(インスタレーションで)普段、部屋にあるものを持ってきて展示に使うと落ち着く。いまもそれは変わらない。」
学生時代の作品には魚、家、葉っぱが多く描かれていることや、お金がなくて一度絵を描いたキャンバスを塗りつぶして、上から再び絵を描いていたことなど、なるほど的なお話しなども。。
ある作品で人物の衣類は袖を長くして手先を描いておらず、それは今でもわりとよくやる手法で、その理由として「手先を描くのは大変でとても時間がかかる。その分の労力や時間は他の部分に費やしたい。自分にとってそこはそれほど重要ではないから」とのこと。
手先と同様に、目も描くのが難しくとても時間がかかるそう。そのため、両目を描くことを断念して片眼にばんそうこうを貼るなどで終わらせてしまうこともあるとのことでした。この話しは初めて聞いたかもです!

※注※わたしの書きかたが悪くて誤解なきようお願いします!奈良さんは決して目や手先を軽視しているわけではありません。
おそらく、絵を描く際にはパーツという個々の概念にとらわれず全体的なバランスで考えて制作しているのだと思います。
木を見て森を見ず、、というような感じなのだと思います。

次に奈良さんのお気に入りという映画『ノンちゃん雲に乗る』のイメージドローイング。
映画の中のさまざまなシーンからインスパイヤされて走り描きしたというラフなスケッチの数々で、この絵はこういうシーンと奈良さんがパーツを解説。
白いおじいさんがかわいかった。。。

PC上にある画像のつまったフォルダーをちょこちょことまわり、『最近のこと』というフォルダーから、わりかし最近の画像群をたくさん。
ご自身のアトリエ、アトリエの周辺、ニューヨーク、香港、信楽などなど、奈良さんのプライベートな視点がいっぱい!

作品の制作プロセスのご紹介。
描いている工程を記録した画像を見せてくださって、描き始め→途中→完成の変化を見て、会場内からはどよめきも。
制作工程でけっこう変わるんですよ!髪型とか顔のかたちとか。
そこからは奈良さんの苦しみや迷いなどもリアルに伝わってきます。。
大皿絵の制作工程、調子があまりよくないときの制作工程等もどんどん見せてくださいます。
逆に調子がよいときは制作に没頭するため、あまり記録が残っていないのだそうです。
ちなみに、大皿絵とはこういう作品です(直径180cmかな?)→ http://www.new-york-art.com/old/garou-Marianne-nara.php

※ご存じないかたむけにちょっとお節介な解説※
大皿の素材はFRPで、そこにパッチワークのように綿布をはりつけ、その上から奈良さんが絵を描いていきます。
2000年台前半によく制作されていました。
また、同じ素材で大きさの違う、中皿絵や小皿絵の作品もあります。

2003年の初めにパリのエコールデボザールで講師をされていたときの画像。
奈良さんが校長室の椅子に座っている写真、生徒さんの写真、課題の発表会(展覧会)の様子、作品の紹介等。
2006年に弘前市にある吉井酒造煉瓦倉庫という、いまは使用されていない古い煉瓦造りの酒造跡を開放して行われた『Yoshitomo Nara + graf A to Z』展(以下、A to Z展)の展示の様子。
A to Z展は大阪のおしゃれ家具屋さんgrafとの共同制作で行われました。
A to Z展は同じ愛知県芸の卒業生で、今では森北さんとともに奈良さんを支える力強い友人の杉戸洋さんも参加しました。
展覧会の記録はすべてこちらの図録で見れます。→ http://tinyurl.com/d7qkur5
A to Z展は言葉では語りつくせない、とても素晴らしい展覧会でした!

そしてそして、お2人の母校ということもあって、ここから一気に杉戸洋さんの登場率が高くなります。
これは愛知県芸ならではのおもしろい展開かも!
まずはドイツで行われる二人展に向けたウィーンでの合宿のようすから。
滞在していたレジデンスの内部や制作風景等。
そして、その後は合宿場所は実際の展覧会が行われる、ミュンヘンへと移動します。
ミュンヘンでの制作風景や、二人展『Over the Rainbow』の会場である、Pinakothek der Moderneの模型(自作)をもとに展示をシミュレーションしてみたり。
近所の子どもが制作現場に紛れ込んで、一緒にいたずら書きをしている様子もかわいかった~

その後はいっきに2007年まで飛んで、『Chuguin』展に向けた合宿風景。(Chuguin=奈良さんと杉戸さんのユニット)
お互い、なかなか思うように感触がつかめずにいたため、いったん原点に戻り静物のデッサンから始めたそう。
というわけで、林檎とポットをデッサンする様子など。。
実際のChuguin展は翌年2008年2月に大塚にあるMSAKO&ROSENでおこなわれました。
Chuguinに関してはこちらをご参照ください。→ http://www.misakoandrosen.com/exhibitions/08/02/
いたって大まじめですので。。

続いて、そのChuguin展オープニングの様子。
奈良さんも杉戸さんもスーツ姿でのご登場。すてきでしたね~
また、会場内にはたくさんのお客様!
奈良さんは、「すごくたくさんの人に見えるでしょ~。でも、もともとここ(ギャラリー)が狭いからたくさんいるように見えるんです(笑)」なーんて言っていましたけど、そんなことないです。実際にもとてもたくさんのお客様がいらしていたのです!

水戸芸術館での『CAFE in Mito 2011 ― かかわりの色いろ』展の展示風景。
そして、12月に発売される奈良さんのカタログレゾネの話題へ。。
雑誌の原稿らしきPDFファイル(はっきりは確認できず・・・)のインタビュー記事をちら見せしながら、「いいこと言ってるんだよ~」と奈良さん。
あわせてカタログレゾネの原稿もぱらぱらと。。
カタログレゾネの原稿をチェックする際には、その作品を制作したときと同じレベルのエネルギーを要するのだとか。
そのため、一度に大量の原稿をチェックしたときには、精神的にも体力的にもかなり消耗したそうです。

途中、香港で制作中な犬ラジオに同梱される取扱説明書の原稿なども見せてくださいました。
イラストの横に怪しい日本語。。香港のかたが、自動翻訳サイトなどを利用して日本語に変換をしているのだそうです。
調子が出てきてノってくると、持ち時間が終わり近くなってしまうと嘆く奈良さん。
本当は用意していた画像や話そうと思っていたことがもっとたくさんあったそうなのですが、その半分にも至らないまま後半まで来てしまったそうです。
質疑応答をまぜつつ、終盤へ。

印象的だった質疑応答に関して思い出しつつ書き出してみます。
奈良さんが制作工程を見せてくださったときに、ある作品の制作途中の状態を見せて「これは調子のいいとき。でも、これは自分の作品ぽくないから止めて最後はこうなりました。」と、最終的に修正を加えて完成した作品を見せてくださいました。
で、その件に対して、質問されたようです。

質問「先ほど、ご自分の作品ぽくないとおっしゃっていましたが、ご自分の作風というのは大事にされているんでしょうか。」
奈良さん「たとえいいなと思う作品ができても、それと同じものをまた作れるか?と考えたときに、同じものを作ることができなければ意味がない。思いつきで作品を作ることを避けているだけ。」

び、美大の講演ぽい!
奈良さんがそんな風に考えて制作しているなんてしらなかったです。
思いつきでもなんでも、いいものができたらそれでいいのに、次回作のことなんて考えなくていいのにーとか思ったのですけど、どこまで作品に対してストイックなのでしょう。。
トークは何度参加してもいつも発見がある!今回はまたひとつ、奈良さんの内面をうかがい知ることができました。
きっかり2時間経過の16時15分頃、奈良さんは、「そろそろ”ぽとふ”の開店準備に取りかからなきゃならないので・・・」と言いながら、会場を去ってゆきました。
奈良さん、おつかれさまでした~!

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2011/03/08

2011年3月8日(火)-奈良美智「アーティストトーク」

「PRINT WORKS」展関連イベント
奈良美智「アーティストトーク」
日時: 2011年3月8日(火)19:30~ 
会場: 六本木アカデミーヒルズ40 キャラントD

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都心の一等地にある超高層多目的スペース、その名も「アカデミーヒルズ」。窓からの眺めが気になって落ち着きません。。東京タワーきれー。

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会場に入ると、ステージ(低いけど)の中央にテーブルとイス。その両脇に大きなプロジェクタースクリーンが設置されていました。
本番が始まるまでの時間は、Mary Hopkinの「Voyage of the Moon」が流れる中、スクリーン上に奈良さんのPCから次々にスライドが流れています。

※Mary Hopkinの「Voyage of the Moon」は、こちらを参照。 

平日にもかかわらず250名(1次120+2次130)の客席はぎっしり埋まっていますが、みなさん静かにスライドを見つめつつトークショウが始まるのをじっと待っています。

19時半に奈良さんが拍手で迎えられて会場後方よりご入場。
さっそくお召し物チェーック!!この日は白に黒(かな?紺かな?遠いのと薄暗いのであいまい。。)のボーダーシャツにジャケットという出で立ちでした。

まずは軽くPC内の画像をスライド。Twitterで既に公開済みの画像を始め、たくさんスライドを見せてくださいましたが、その中からいくつかひろってみます。

◆作品の制作工程
ご自身のスタジオでの制作風景などなど。

◆カンボジアへ送ったTシャツ
奈良さんの個展が弘前で開催された際に作られたスタッフTシャツのあまりをカンボジアへ送ったそうなのですが、そのTシャツを手にするカンボジアの人々の写真を見ながら、奈良さん「みんなあんまり顔が喜んでないよね。明らかにサイズも合わないし、似合わない人もいるし。無理やり着なきゃいけないのか~って顔してる。その地域の人にはその地域の人なりの服装があるんだから、あまっているから送るっていう発想はよくなかった。それを反省して、今回のフリマでは物を送るのではなくてお金を送ろうって思ったのね。」

このカンボジアの写真は何度も見たことありましたけど、そんなこと(喜んでないなんてこと)かんがえてもみなかった。。
わたしたちが何気なく見ているものでも、作者は作品を手にしたときの相手の反応というものを敏感に感じ取っているのだなーと実感しました。

◆LOMO写真
LOMOを使用して撮影された画像の数々。おそらく紙焼きした写真をスキャンしてデータ保存しているものと思われます。
奈良さん「これはトイカメラのLOMOで撮った写真。いまこうやって見返すと、自分の写真は被写体に寄った写真が多いなって思う。この前、友達の杉戸くん(作家の杉戸洋さん、小山登美夫ギャラリーで絶賛展覧会開催中!)にもそれを指摘されて「いいよね。」って言われてうれしかった。」
畑の白菜、溶けた雪だるま、居眠りする女性、などなど。このLOMO写真はわたしも大好き!とくに白菜の写真がお気に入りなのです。

※そのLOMO写真たちはこちらの本でも見ることができます。

そして、次に2003年~2010年の旅のスライドショウが始まります。
ここからは奈良さんの解説やトークは一切なし。音楽とスライドだけで進んでいきます。
西から東、北から南へと世界を縦横無尽に駆け巡る奈良さんのこと。とにかくわくわくどきどきする膨大な数の画像が、次から次へと大きなスクリーンに投影され、まるで会場の皆も一緒に旅しているかのような気分に浸りうっとり。。
このときのBGMは↓こちら。(奈良さんのTwitterアカウントより引用させていただきました。)

1-At the bottom of everything / Bright Eyes
2-Alessi's Ark / Memory Box
3-Allstars / Eyes of winona
4-Universal Soldier / first Aid Kit
5-Ghost Town / First Aid Kit

※参考にさせていただいた奈良さん(@michinara3)のTweet
http://twitter.com/#!/michinara3/status/45149884013219840
http://twitter.com/#!/michinara3/status/45150615717937152
http://twitter.com/#!/michinara3/status/45278859859460096

一通りスライドが終了すると、奈良さんの「はい、このスライドはこれで終わりです。」の一言をきっかけに会場内は拍手喝采。

はーーーーーー。
画像へのレタッチは一切なしでただ単純に画像だけがスライドされていくだけなのですけど、初めて見せていただくスライドも多くその濃厚な内容とボリュームに胸がいっぱいになり感無量でした。。。
奈良さんのスライドショウではひとつひとつの画像を説明しながら見せてくださるパターンが多く、この音楽とスライドだけのパターンはひさびさでした。というか着席式かつレタッチをされてないスライドは初めてかも?すくなくともわたしは初体験なような。。。

わたしは写真を勉強してないし、まったく詳しくないうえにむしろ苦手なほうなんですけど、奈良さんの写真には胸にぐっとくるものを感じて、目をそらすことができないのです。
たくさん出てくる動物はみんなカメラ目線(これすごすぎ!)、人々はみんな笑顔、ユーモアあり、観光あり、生活あり、そこにものすごく人間としての奈良さんをリアルに感じるのですけど、それだけじゃなくてアングルもかっこよくて。。

2004年にやはり森美術館でおこなわれたトークショウ(これ)で、写真家の荒木経惟さんが奈良さんの写真を褒めてらして、被写体の人間が笑顔なことに対しても「写真っていうのは、撮るほうの気持ちを反映するんだ。だから写真の中の人が笑顔っていうことは、そういうこと。」みたいなことをおっしゃっていたのがとても印象的でした。

さて、そうして次に奈良さんのトークつきでスライドが始まります。「何が見たい?これが見たいとかリクエストくれるとやりやすいんだけど・・・」とは言うものの、とくにリクエストはあがらず、奈良さんがてきとうにPC内をあさっていろいろな画像を見せてくださいます。

◆作品の制作工程
ご自身のスタジオでの制作風景。大きな皿絵の描き始めから途中のさまざまな変化を経て完成に至るまで。
この作品を制作された頃は奈良さんはグリッターブームだったそうで、絵の具にグリッターを混ぜてキラキラした質感を出しています。
お皿の素材はFRP(強化プラスチック)製で直径が180cm。綿布をパッチワークのように貼り付けてから、絵を描き始めます。←解説風

◆アサコ
道路を走る前方の車のボディに「アサコ」と書いてあるだけなんですけど、「アサコっていう子に見せようと思って撮った」とのこと。
わたしも友達のアサコちゃんを思い出して、思わず噴き出してしまいました。。

◆あおもり犬の設計図
ご存じ、青森県立美術館のシンボルといっても過言ではない「あおもり犬」の、施工に至るまでの構想や模型など。
粘土で作ったあおもり犬にいろいろなポーズととらせてみたり、ジオラマでたくさんのシミュレーションをおこなった苦労のあとを惜しげもなく見せてくださいました。

◆エコールデボザール
日本の大学からもたくさんの講師オファーがあるという奈良さんが、パリのエコールデボザールで講師をつとめられたとき(いつでしたっけ?2003年ぐらい??)の様子いろいろ。
「日常にある誰でも目にしたことのあるものを使って、誰も見たことのないものを作ろう。」というテーマで授業をおこなったのだそうです。
完成した作品をひとつひとつ説明してくださって、とても興味深い内容でした。

◆ジャンボパンケーキ
ロサンゼルスでのスナップショット。
パンケーキがとても大きなお店で3人で1つのパンケーキを注文したけれども、けっきょく食べきれなかったというエピソード。本当に大きなパンケーキでとてもおいしそうでした。
「サンセットBlvdにあるお店で有名だからすぐわかるよ。」とのことでしたが、ここかな~~~???

そのほか、小山登美夫ギャラリーのオーナーである小山登美夫さんのスナップショットや雑誌や広告の原稿なども。
途中、「いつもいてくれている小山登美夫ギャラリーで僕を担当しているスタッフのはまちゃんが、きょうはいないので、すごく緊張する~。」というのを心細げに何度も何度も口にしていました。(はまちゃんはただいま海外出張中なのだそうです。)
それでもこの日は、小山登美夫ギャラリーからスタッフも大勢いらしていましたし、原美術館のかたや米子市美術館のかたもいらしていました。

進行に戸惑う奈良さん。そのとき唐突に「奈良さん、ちょっといいですか。」の声が!
なんと、会場後方でじっとステージを見守っていた、森アーツセンターのジェネラルマネージャーである高橋信也氏がマイクで乱入。ざわめく会場、うろたえる奈良さん。。

高橋氏「質問です。奈良さんは、迷ったときなどはどういう選択をしていますか。単純に、道を歩いていて右に行くか左に行くかでもいいんですけど。」

奈良さん「うーん。。僕は立ち止まることなく自然の流れに任せている。いつもそういう結果で動いている。例えば右に行ったとしても、本当に行きたいところが左だったらいつかはそっちにたどり着く。自分に本当に行きたいところがあれば、遠回りしてもたどり着くはずだから、考えて選択はしていない。」

ど、動物感覚。。。でもそれで人生をここまで歩んできた奈良さんのすごいところかも。

高橋氏「奈良さんの17歳の頃はどうでしたか。」
奈良さん「美術をやろうとは全く考えていなくて、変に大人びてた。生意気なこと言ったり、いつまでも17歳でいられるような気がして、毎日遊んで暮らしてた。」

てか、この展開なにー?ステージに近づくわけでもなく、ひたすら薄暗い会場の後方から奈良さんへノックを打ち込む高橋氏、飛んでくるボールをなんだかよくわからないまま拾いまくる奈良さん。。なんてめずらしくておもしろい展開!てか、もしかしてこれ計算通り??なわけないですよね。。
高橋氏の質問は続きます。

高橋氏「版画展(奈良美智「PRINT WORKS」ROPPONGI HILLS A/D Galleryで絶賛開催中!)に展示されている、小さな骸骨を見つめている作品は何を表現しているのでしょうか。」

奈良さん「大人になってから見た、自分の子供時代の骸骨で過去を見つめている・・・と、いま思った。描くときにはそういうことは一切考えていなくて、後から気付くことが多い。今みたいに。」

高橋氏「美術を目指そうとしたのはいつですか。」

奈良さん「僕はそもそも文章を書く人になりたかった。高3で大学受験に備えて予備校に通ったんだけど勉強がまったく身に付かなくて、だんだん、これはいったい何のために勉強しているんだろう?ただ試験に合格するためだけの勉強なんじゃないか?って疑問に思い始めて・・・で、その頃に、たまたま「ヌードクロッキーの券があるけど買わない?」って声をかけられて、ヌード!!って期待もあったんだけど、そういえば自分は図工の成績がよかったなあとか思い出した。実際のヌードクロッキーでは自分が想像していた人とはまったく違う人がモデルで(笑)でもその分冷静になって実力を発揮できたんだと思うけど、すごく褒められたのね。そのとき先生に美大受験を勧められた。」

高橋氏「では、これ(美術)でやっていこうと決めたのはいつ頃ですか。」

奈良さん「東京造形大学の入試がデッサンのみだったので受験して、で、合格した。でも期日までに入学手続きとかしなくて、でもなぜか期日過ぎてるのに先生に呼ばれて話しすることになって、そうしたら先生はラグビー部の顧問だったのね。あ、僕は高校のときずっとラグビーをやっていたんですよ。で、その先生に「実はバックスが足りないんだ。」って打ち明けられて、なんだそれで合格したのかあって(笑)でも、そこで学生たちと知り合ったんだけど、同世代なのにきちんと目的を持って、自分がやりたいことに向かって勉強している人たちがたくさんいて驚いた。で、自分は彫刻でもデッサンでもなくて、絵が描きたいんだってそのとき確信した。19歳くらいだったかなあ?でも、けっきょく大学に入ってもバイトしながら遊んでばっかりいて、あるとき学費を旅費にして海外に遊びに行ってしまって、けっきょく学校を辞めてしまった・・・それがムサビ(武蔵野美術大学)のときなんだけど。
で、ここからが重要、ちょっと長くなるんだけど・・・その後は愛知県立芸術大学へ入学したのね。そしたら学校が山の中で・・・ぜんぜん遊べなくてこもってた。あと、絵の上手い人たちがたくさんいてショックを受けて、また学校に行かなくなってバイトばっかりしてた。4年生のとき、卒業制作もてきとうに制作した。大学院に推薦する学生を決めるとき、教授同士の派閥が生徒の推薦で対立してけっきょくどこの派閥にも属してない自分が大学院に進学することに決まったのね。(←注※これは奈良さんの妄想と思います)そうして、たまたま大学院に行くことになった。芸大(東京藝術大学)に通っていた仲の良い友達がいて、その友達が予備校の講師をしてたんだけど、大きな賞をもらって講師を辞めることになって、その欠員で僕が予備校の講師をやることになった。そこで生徒たちが、「先生、先生」って慕ってくれて、それが意外と気持ちよくて。生徒たちには自分が志を持って勉強している大学生としてかっこよく見えたんだろうけど、でも逆に教えながら自分が成長していった。生徒たちに授業を教えているうちに、本当に勉強しなきゃいけないのは自分なんじゃないか?って改めて考えるようになって、そこで学費がタダなドイツに渡ることにして、ドイツで1から始まった。予備校の生徒たちと出会ったのが本当に大きいです。」

高橋氏「先ほどのスライドの中にその頃の画像もありましたか。」

奈良さん「ないです。スライドは2003年~2010年なので・・・。自分が落ち込んだときとかは、昔の生徒たちに会うのが一番自分を取り戻せる。あの頃の気持ちをいつでも思い出すことができるから。」

高橋氏「ありがとうございました。」

ここで高橋氏からの質問は終了。
もしかしたら、司会進行役が不在の状態で奈良さんが戸惑っているのを察して、とっさに機転を働かせたのかもしれないです。進行役ができて奈良さんも調子が出てきたのかじょじょに饒舌になっていたようにも思います。
さて、最後は観客からの質疑応答に入ります。このときで時間は21:05くらい、あっという間です。

質問1(女性)「版画を作るときは、最初から版画を作ろうと思って制作しますか。」

奈良さん「浮世絵とかと同じで、絵を描く人と彫る人と摺る人は別なので、僕は絵を描いて渡すだけ。銅版画もリトグラフもやったけど、自分で版を作らなきゃいけないのね。そうなると、それ自体がもう作品みたいで、それなのに複製をたくさん摺るのが意味あるのかなって疑問を感じるようになった。だから版画に対して不信感が生まれてたんだけど、そんなとき木版画と出会ってそれがすごくよかった。」

質問2(女性)「私は大学生で、ふつうの大学に通っていますが絵を描くことが好きです。美大に行くことで何か変わることはあると思いますか。」

奈良さん「ない。美大を出ていなくても活躍している人はたくさんいる。逆に美大を出るとそれがプレッシャーになるから、入らないで自由にやってるほうがいいと思う。絵は大学の名前で描くわけじゃないから。」

質問3(女性)「映像を作っています。制作中にだんだん作ろうと思っているものが見えなくなるんですけど、お金が無いときや気持に余裕が無いときとか。追いつめられたときってどうしますか。」

奈良さん「追いつめられたことはない。もしあるとしたら、それは今(笑)僕は大学を出てから親から一銭ももらったことがないのね、ドイツにいるときも皿洗いとかずっとバイトをやってきた。でもそれがいまの糧になってる。気持ちの持ちようで、いつもベストなものなんてできるわけない。それでも壁に突き当たったとき、その突き当たったということが前進している証拠で、たとえ時間がかかったとしても必ず前進はしているはず。」

質問4(男性)「Twitterでアラーキーの撮影現場へ訪問したと書いていましたが、どんなことを感じましたか。」

奈良さん「僕はあまり人に会いたいと思うことがないんだけど、何かで落ち込んでいたときに、ふっと荒木さんに会いたいな、、、と言ってしまったみたいで、気づいたら段取りが組まれてた。雑誌の撮影現場か何かに呼ばれて、この撮影の後に何かあるんだろうなって思っていたんだけど、撮影が始まって荒木さんがバシャバシャ撮って自分でフィルム巻いて、たぶんふだんはそういうことやらないと思うんだけど。で、だんだんそれが雑誌の撮影じゃないってことが分かってきて、これはただそういう現場の姿を見せたかったんだろうなって。で、撮影後に食事誘ってもらって、ごはん食べてお酒飲んで、ただそれだけのことなんだけど、それがすごくよかったって後から実感した。」

質問5(女性)「これからトライしたいものはありますか。」

奈良さん「とくにない。あまりそういうことは考えてないです。」

質問6(女性)「奈良さんの絵本"ともだちがほしかったこいぬ"がすごく好きなんですけど、どんな想いで作られたのですか。」

奈良さん「ショックかもしれないけど、実はあんまり無い・・・。オランダ人の友達に子供が生まれて、その子の名前は僕の名前からとってミチ(Michi)っていって、下の子も生まれてその子はロロっていうんだけど、その子たちに絵本を作りたいなって思ったの。そうしたらちょうど絵本の話しが来て、ちょうどいいなって思って作った。ストーリーが詰まったときも、杉戸くんとまめ蔵(注※吉祥寺にあるカレー屋さん)でカレーを食べながら考えた。だから絵本の最後のページにSpecial ThanksにHiroshi Sugitoって入ってるの。」

質問7(女性)「先ほど、恵まれていないとは思っていないとおっしゃっていましたが、奈良さんの反骨精神やロックスピリットはどこから来るのですか。」

奈良さん「いつも、自分は恵まれていると思ってる。それはたぶん、一番になったことがないから、いつも下から二番目とかだったからそう思えるのかも。音楽も、そもそもロックと出会う前はフォークばっかり聴いてたのね。もともと子供の頃は音楽ばかり聴いていて、小学校のとき初めて買ったレコードがビージーズのマサチューセッツ(The Bee Gees / Massachusetts)で、中学では海外の自主製作盤を買ってた。(欧米人とは)英語やリズムのセンスが違うのに自分はこれが好きで、レコードジャケットを見てはイメージを膨らませていた。その体験により感性が磨かれたんだと思う。で、高2でロックと出会った。それまでは詩的なものが好きだったのでギャップを感じて気に入ったのかも。そこで培われた感性は、現在の表現力に大きく発展していると思う。」

と、ここで時間になってしまいました。。。21:35
高橋氏より、「奈良さん、最後に一言お願いします。」と促され奈良さんは、「きょうは来れなかった人もたくさんいると思うんで、そういう人たちにきょうの様子を伝えてあげてください。」と締めくくられました。。。おやさしい。。

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・・・というわけでかなり正直に、でもちょっと怪しくレポートなど書いてみました。
はまちゃんがいないと調子が出ないとこぼしていた奈良さん。でもとても充実した内容で存分に楽しむことができました。長時間のトークおつかれさまでした。貴重な時間をありがとうございました!

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2008/10/07

三沢厚彦 ANIMALS '08 in YOKOHAMA

三沢厚彦 ANIMALS '08 in YOKOHAMA
会期:2008/10/4-11/16
会場:そごう美術館

彫刻家 三沢厚彦さんの個展が横浜でありました。
昨年、平塚市美術館でも開催されたんですけど、じつはそれに行きそびれておりまして・・・
今回はぜひ行きたいなあと思っているところ、オープニングのご案内をいただいたのでお邪魔してまいりました。

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ケータリング担当の南風食堂さん。
きょうも展覧会のイメージにあわせた、すばらしいお料理の数々が登場しています。

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*さつまいものクミン風味のディップ
       手作りクラッカーと一緒に
*野菜スティック マヨ味噌サンバル付
*鶏唐揚げ 五香粉しょうゆ味
*舞茸とゴボウの炊き込みごはん
*秋果物のマチェドニア
+++++++++++++++++++++++++++++++++

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彩り豊かなお料理はおいしいだけでなく、デコレーションも凝っててかわいいーー。

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そして、一部マニアにおなじみのWANWANSがDJを担当します。
ちなみにこのスペースは三沢スタジオの再現コーナーで、周囲にはたくさんの彫刻やらドローイングやらそうでないものやら。

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展示室でひときわ大きなシロクマ小屋です。(制作:YNG)
平塚ではもうすこし天井が高くて三角屋根だったそうなのですが、そのときよりも屋根が低くなっているそうです。
平塚市美術館よりもこちらの美術館のほうが天井が低かったため、今回の展示室の高さにあわせて調整されたのだそうです。

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こちらは新作のシロクマ小屋。
反対側になっていて見えないのですが、向こう側が観音開きになっていて、すんごくかわいいです。

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まわすワンワン。

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スタジオ内に置かれた、比較的小ぶりな動物たちの群れ。

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丸太で休むワンワン。

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中締めで挨拶をされる三沢さん。

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ワンワンをつかまえてポーズとってもらったり。さて、これは誰ワンワンでしょう?

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ワニ。
ちょーでかい。F1マシンみたいです。

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キリン。
これは出口のところにある撮影コーナー用。

三沢スタジオ内(レセプション会場)は撮影させてもらえたのですけど、展示室のほうでは撮影がNGだったので小屋ふくめ展示作品の画像が中途半端でごめんなさい。。。
メインのポスターに起用されているライオンや、ゾウなど巨大な動物やネコ、インなどとにかくたくさんの動物たちがいます。
小屋も、撮影できなかったのですがもうひとつ新作があります。
いまは横浜トリエンナーレ2008も開催中ですので、ぜひ横浜まで足をのばしてみてください。

展覧会インフォメーションはこちら
http://www2.sogo-gogo.com/common/museum/archives/08/0919_misawa/index.html

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2008/08/10

NEOTENY JAPAN 高橋コレクション展-3

NEOTENY JAPAN 高橋コレクション展
会期:2008/7/18-9/15
会場:霧島アートの森

霧島つづきのつづき。
いよいよコレクション展に潜入でーす。
(※会場内では許可をいただいて撮影をさせていただいています)

メインエントランスを入ると、このボード。
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個人のコレクションが美術館で展覧会できてしかも巡回までしちゃうなんてすごい。
海外のコレクターはよくあるけど、日本のコレクターでかつご存命で、、、となるとなかなか無くないですか??
しかも高橋龍太郎さんのコレクションは、日本人の現代美術作家が中心だしじぶんの好きな作家ばっかりだしで、なんとも興味をそそられてしまうわけです。
だから海を越え、ここまでのこのこやってきたのだー。

エントランス頭上には村上隆さんのDOBくんバルーン。展覧会はもうここからはじまっている!!
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イントロダクションには、できやよいさんの作品が展示されているんだけど、そこを過ぎて展示室に入ると最初は奈良部屋!どは!いきなり!
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心の準備もできていないまま、これーーー!激しく動揺中。。。

どれも初めて見た作品ではないけれど、でもでも、、、、初めて見たときよりも再会したときのほうが感激は強いんだってばー。
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うー。泣きたい。叫びたい。再会のよろこびかみしめ中。
でも挙動不審は監視の目を引いてしまうので、無理にがまんをするからなんだか余計にあやしい気も。

でも近づいてみたり。ニュールンベルグでささやいてみたり。
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この作品も、いろいろ思い入れ多いです。
UKIYOの表紙だったけど、世田谷美術館で実物を見てるんですよねえ。
その後、エモーショナルサイトで再登場したりして。
奈良さんの作品を見ると、ルースターズを思い出すことが多いけど、この作品がいちばん強烈に思い出すかな・・・というわけで、いまルースターズを聞きながら書いてます。
てか、裏でYouTubeでフジの映像流しながら書いててます・・・↓これ。
http://jp.youtube.com/watch?v=mztR19uE_ac

その対面の壁には『green mountain』が展示されています。
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この作品は、鴻池朋子さんのワークショップで男子高校生と女子高校生が購入されていました。
購入理由としましては、「見てると気分が落ち着くから」と言ってました。わかる!その感覚!
あと、他の美術館で学芸員をされている女性のかたも、これが買いたい!としきりに言っていました。

わたしが買いたい作品。
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なぜ買いたいか、そしてどこに飾るか、どいうのを大勢の前で発表しました。
人前で語るのは恥ずかしいけど、でもたのしかった。。。←ドM
この作品に関してはもう何も言うことないっス、、、、また再会できただけでもかなりうれしいっス~~~~。
個人収蔵にもかかわらず、こうして快く公開してくださることに心から感謝してやまないわけです。

再会をよろこびつつ、パーツの寄り画像いきます。(クリックすると大きい画像が出るよ!)
顔面!
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右目!
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左目!
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口!
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すごい!布地の質感まですごくよくわかる!
あー、たのしいーーーー。すっかりハイんなってます。

展示室はパーテーションで仕切られていて、上から見るとちょっとアートフェアぽいレイアウトです。
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奈良さんの部屋の次は村上さんの部屋。
村上ルームも、新旧作品がずらり展示してあり圧巻でした。

そのほかピックアップしていくつか。
向って左が加藤美佳さん、右が伊藤存さん、中央のすきまから見えるのが束芋さん。
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伊藤存さんの作品側から見るとこんな感じ。伊藤存さんは頭上にも作品が展示されてます。
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正面が村瀬恭子さんのペインティング2点、横になってて見えないけど同じ壁の向こう側が小林孝亘さんの大きなペインティングが2点。
そのお2人の作品の展示された壁に仕切られたわれたお部屋は鴻池朋子部屋。
左側にちらっと見えている立体作品が、鴻池さんのワークショップでお題になった、西尾康之さんの『素粒子』です。

束芋部屋。
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中央に展示されているのは『にっぽんのちっちゃい台所』のビデオインスタレーション、周囲の壁には和紙のドローイング。

名和晃平部屋。
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PixCellシリーズが3点。
ガゼルとトランペットとスニーカーでどれもすごいんだけど、カタログには「代表作を持っていなくて恥ずかしい」とコメントされてておかしい・・・どれも充分すてきですってば!

村山留里子部屋。
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ここは床がガラス張りで照明が入っていてすごくきれいな空間。
まるで村山さんの作品ためにあつらえたかのように、下からの光に照らされたドレスが美しく映えまくる素晴らしいポジションでした。

秋山さやかさんの作品。
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ちいさくてわかりにくいけど、左手の壁に展示されているのが霧島で滞在制作された作品『あるく 私の生活基本形 栗野 2008年7月11日~17日』で、霧島のパーツがこまごまと埋め込まれています。
右手の壁に展示されている作品『ベルリンをあるく 2006年6月1日~16日』も、じぶんが行ったことのある思い出の土地だけに親しみ感じてすごくよかったー。

あー、ほかにも大好きな作家の作品がたくさんたくさんあって興奮!!
ビデオインスタレーションは基本的に苦手なのだけど、そんな中でも大好きな小谷元彦さんの『Rompers』とか、さわひらきさんの『spotter』とか『elsewhere』とか。(もちろん束芋ちゃんも!)
ほんとはもっとご紹介したいのだけど、きりがないのでしぼりにしぼりまくっておおざっぱにこれだけ。
また、普段あまりうかがう機会もないコレクターさんご本人のコメントも、カタログにたっぷり掲載されていたので、むさぼるように読んでしまいました・・・おすすめ!

neoteny japanもすごくよかったんだけど、霧島アートの森自体がとてもよいところでたのしいのなんの。
帰りはバスの待ち時間に公共浴場で温泉につかってみたり、短時間でしたがなんとも充実な初九州でした。
最後におまけな感じで鹿児島フーズさんれんぱつ。

黒豚のしゃぶしゃぶ!
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きびなごのお刺身!
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黒豚のとんかつ!
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一切れつまんでから、「あ!写真撮ってないや!」とあわてて取りなおした・・・

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2008/08/03

NEOTENY JAPAN 高橋コレクション展-その2

NEOTENY JAPAN 高橋コレクション展
会期:2008/7/18-9/15
会場:霧島アートの森

霧島つづきですー。

わたしのイメージでは、九州は暑くてもカラっとして湿度はそんなに高くないと思っていたんですけどね、甘かったです。
関東と同じで、すごく蒸し暑いのに驚いた・・・もう汗だらだらのでろでろ。

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入道雲が見えたかと思うとたくさんの雨雲が空を覆っていて、晴れている日でもにわか雨が日常的なんだとか。
山の天気は変わりやすいから、、、が常套句。
このあたりのお天気はいつもこんな感じなのだそうです。

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↑美術館のメインエントランス。
門をくぐってから、長いこぶし並木を抜けるとつきあたりに建物が見えます。
こぶしの木はいま、大量に実がついていてすごかった!

またまた野外作品をいくつか。
建物から庭に出ると、とりあえずいちばん最初に目につくジョナサン・ボロフスキーの『男と女』。
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で、野外作品は庭にもたくさんありますが、ほとんどは森の中にあるので道なき道(ではない、ちゃんとした道)をぐんぐん歩くわけです。
こんなところとか。
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こんなところも。(画像ではわかんないけど、これは上り坂・・・)
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意外とアップダウンがあって、すでに軽いトレッキングなんですけど・・・しかも森が深くてなかなか怖い。
これは、アントニー・ゴームリーの『インサイダー』。
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木に紛れてわかんない~~~のが5体ひそんでます。(画像には1体しかいません)

その足元にはきのこ群を発見!!!
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きのこは輪になってるよー。妖精いたかなー。

↓高見台みたいなの。のぼると木の高さまであがれてたのしい。
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木が生い茂っている森の中なので見晴しはよくない。顔に蜘蛛の巣がひっかかる。。。

通畠義信『時の巣』。
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これも口のところが蜘蛛の巣だらけだったよー。だから怖くてあんまり近くまで行かなかった・・・時は蜘蛛なり。

で!!!わたしのいちばんのお気に入りの作品がこれ。藤浩志『犬と散歩』。
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この犬はいろんなポーズで野外にそれはそれはたくさんいるのですー。
分かれ道にもいたりして、かわいい。
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とぼけた表情が親しみ持てます。子どもたちにもかなり人気あるんじゃないかなー。

これは、空に高く設置されたステンドグラスが蝶のようにきれいな、タン・ダ・ウ『薩摩光彩』。
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蝶みたいだけど、この形はさつま芋の葉っぱを模しているんですってー。

カサグランデ&リンターラの『森の観測所』。
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白い壁の内側がベンチになっているので、微妙に周囲から遮断された空間で静かに森の音をたのしむかんじです。

森の中にはまだまだいっぱい作品があるので、ガイド片手にうろつきまわれば時間はあっという間にすぎていきます。
そしてどの作品も素材と自然との調和がすばらしくて、森との共存にまったく違和感はありませんでした。

森をめぐったあとはまた庭にもどり、これはあまりにも有名なチェ・ジョンファ『あなたこそアート 』です。
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草間彌生さんの『赤い靴』は、建物内の吹き抜けに。
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特設のグッズ売り場にあった、展覧会カタログ。(画像の右下の山)
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グッズはラムフロムが卸しているそうで、見覚えのあるものばかりでした。

そしてこれはおまけ~~~~~。
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霧島アートの森へ続く沿道には、この幟がたくさん立っていました。『歓迎』って書いてある。
会期終わったら1本ほしいなー。

ああ、またコレクション展まで書けなかった、、、のでつづく。

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